高齢者こそ脚の筋力が大切|歩く・立つを長く続けるための身体づくり

「以前より歩くのが遅くなった」
「椅子から立つときに手を使うようになった」
「外出するとすぐに疲れる」
こうした変化には、脚の筋力や身体機能の低下が関係している場合があります。
脚は、歩く、立ち上がる、階段を上る、姿勢を支えるなど、日常生活の多くの動作を担っています。
特に高齢になるほど、脚の筋力を意識的に維持していくことが、活動的な生活を続けるために重要になります。
加齢による筋肉量の低下は下半身で起こりやすい
筋肉量は年齢とともに低下する傾向があります。
18〜88歳の男女468人をMRIで調べた研究では、加齢に伴う筋肉量の減少は、特に下半身の筋肉量低下による影響が大きいことが報告されています。
さらに、外出や歩行の機会が減り、座って過ごす時間が長くなると、脚を使う機会も少なくなります。
「まだ歩けるから大丈夫」と考えるのではなく、歩けているうちから筋力を維持することが大切です。
脚の筋力を維持・強化する4つのメリット
1.立つ・歩くなどの日常動作を続けやすくなる
高齢者にとって脚の筋力は、日常生活を自分で行うための土台です。
椅子から立ち上がる、歩く、階段を上る、買い物へ行くといった動作では、太ももやお尻、ふくらはぎなど多くの脚の筋肉を使います。
これらの筋力を維持することで、立ち上がりや歩行を自分で行いやすくなり、自立した生活を続けることにつながります。
反対に脚の筋力が低下すると、「立つのがおっくうになる」「外出する回数が減る」といった変化が起こり、さらに活動量が減るという悪循環につながる場合があります。
ロコモティブシンドロームや身体機能低下への対策という意味でも、脚の筋力を保つことは重要です。
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2.歩行や外出を続けるための体力を保ちやすい
脚には、太ももやお尻など身体の中でも比較的大きな筋肉があります。
これらの筋肉を使って立ったり歩いたりするため、脚の筋力が低下すると、同じ距離を歩くだけでも疲れやすくなることがあります。
脚を意識的に鍛えることで、
- 少し長く歩く
- 買い物へ行く
- 電車やバスを利用する
- 旅行や家族との外出を楽しむ
といった活動を続けるための身体づくりにつながります。
単に「筋肉を増やす」ことが目的ではなく、今までできていた生活をできるだけ長く続けるために脚を鍛えると考えると分かりやすいでしょう。
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3. ふらつきや転倒に備えやすくなる
歩いているときに少しバランスを崩したり、段差につまずいたりしたときには、脚の筋力だけでなく、素早く一歩を出す力や身体を支える力が必要です。
特に、お尻まわりや太もも、ふくらはぎなどの筋力は、歩行中の姿勢やバランスを支えるうえで重要です。
脚の筋力を維持することで、ふらついたときに姿勢を立て直しやすくなり、転倒リスクへの備えにつながります。
また、転倒予防には筋力だけでなく、バランス能力や柔軟性も関係します。
そのため、脚を鍛えるだけでなく、片脚で身体を支える練習や、方向転換、足を持ち上げる運動なども身体の状態に合わせて取り入れることが大切です。
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4.ふくらはぎを動かすことで下半身の血液循環を助ける
ふくらはぎの筋肉は、歩いたり、かかとを上げたりすると収縮します。
この筋肉の収縮には、下半身にある静脈の血液を心臓方向へ戻す「筋ポンプ」の働きを助ける役割があります。
座っている時間が長く、脚をほとんど動かさない生活よりも、歩行やかかとの上げ下げなどで定期的にふくらはぎを動かすことは、下半身の血液循環を保つうえでも大切です。
ただし、片脚だけ急にむくむ、腫れや痛み、熱感がある場合には、運動で解決しようとせず医療機関へ相談してください。
5.身体を動かしやすくし、活動量を保ちやすくなる
脚の筋力だけでなく、股関節、膝、足首などを動かせることも重要です。
座っている時間が長くなると、脚を大きく動かす機会が減り、関節の動きや筋肉の柔軟性に偏りが生じる場合があります。
筋力トレーニングと合わせて、身体の状態に応じたストレッチや関節を動かす運動も取り入れることで、歩く、しゃがむ、脚を上げるといった動作を行いやすい身体づくりにつながります。
筋力と柔軟性のどちらか一方ではなく、両方をバランスよく保つことが大切です。
高齢になるほど「意識して鍛える」ことが大切
活動量が十分にある方であれば日常生活そのものが運動になりますが、外出や歩行が減っている場合、普段の生活だけでは筋力を維持するための刺激が不足することがあります。
厚生労働省は、高齢者に筋力トレーニングを週2〜3日、筋力・バランス・柔軟性などを組み合わせた運動を週3日以上行うことを推奨しています。
ただし、自己流で無理なスクワットなどを行うと、膝や腰へ負担がかかる場合もあります。
現在の筋力やバランス能力に合わせて、種目、回数、動作の大きさを調整することが大切です。
高齢者の運動は何から始める?自宅で無理なく続けるためのポイント
脚を鍛えるために特別なマシンは必要ない
高齢者の身体づくりでは、大型のトレーニングマシンが必ず必要なわけではありません。
例えば、
- 椅子からの立ち上がり
- 椅子につかまったかかと上げ
- 安全な場所での足踏み
- ゴムバンドを使った運動
- 身体の状態に合わせたスクワット
などでも脚を鍛えることができます。
筋力トレーニングには、マシンだけでなく自分の体重を利用する運動も含まれます。
大切なのは、重いものを持ち上げることではなく、自分の身体を自分で支え、動かすために必要な筋力を保つことです。
出張パーソナルトレーニングなら自宅で身体に合わせて鍛えられる
高齢者の場合、トレーニングのためにジムへ通うこと自体が負担になる場合があります。
出張パーソナルトレーニングなら、普段生活しているご自宅で運動できます。
Longevity Conditioningでは、立ち上がり、歩行、筋力、柔軟性、バランスなどを確認しながら、一人ひとりの身体機能に合わせてトレーニング内容を調整します。
特別なマシンに頼らず、日常生活で自分の身体を安全に扱うための脚力と身体機能をつくることを重視しています。
一人で運動することに不安がある場合にも、トレーナーが動作を確認しながら安全に配慮して進められます。また、ご家族が運動の様子を確認しやすいことも、自宅で行うメリットです。
運動より先に医療機関へ相談したいケース
強い痛みやしびれ、腫れ、熱感、胸の痛み、強い息苦しさ、めまい、急な筋力低下などがある場合は、運動より先に医療機関へ相談してください。
また、急に歩けなくなった、転倒後から痛みが続いている、片側の脚だけ急に腫れたといった場合も、自己判断で運動を行わないようにしてください。
出張パーソナルトレーニングは、病気やけがの診断・治療を行う医療行為ではありません。
まとめ
高齢者にとって脚の筋力は、
立ち上がる
歩く
外出する
姿勢を支える
自分の生活を自分で行う
ための土台です。
年齢を重ねて活動量が減るほど、「生活していれば自然に維持できる」と考えるのではなく、身体の状態に合わせて意識的に脚を動かすことが大切です。
ご自宅でも、適切な方法を選べば十分に脚の筋力やバランスをトレーニングできます。
安心できる環境で、長く健康的に動ける身体の基礎をつくりたい方は、体験トレーニングでご相談ください。
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参考資料
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 高齢者版」
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「筋力トレーニングについて」
- Janssen I, et al. Skeletal muscle mass and distribution in 468 men and women aged 18-88 yr. J Appl Physiol. 2000.
- Liu CJ, et al. Role of Resistance Training in Mitigating Risk for Mobility Disability in Community-Dwelling Older Adults. 2022.
- Recek C. Calf pump activity influencing venous hemodynamics in the lower extremity. 2013.
- Salse-Batán J, et al. Effects of stretching exercise on walking performance and balance in older adults. 2025.

